大柳建具工業株式会社

★流し台のフタを木へリニューアル★

今回ご依頼いただきましたお仕事は、流し台のフタが劣化して錆が滴りシンクが汚れ、ニオイもするからアクリル板かガラスでフタを製作出来ないかとのことでした。
最初はご施主様の要望に沿いアクリルかガラスで考えていましたが、メリット・デメリットを挙げてお話していきました。
アクリル板のメリット
・比較的軽くて丈夫
・模様や色など種類が豊富
デメリット
・熱に弱い。(ー60度~80度)
・拭いたり引きずりなど摩擦で傷つきやすい。
ガラスのメリット
・熱に強い。(最高700度)
・拭いたり引きずりなど摩擦に強い
デメリット
・衝撃や落下など割れる危険がある。
・重さがある。
器具を置いたり鍋を乗せたりと使用頻度が高かった為、この2素材では厳しいと判断し、木でフタを製作したらどうかとご提案させていただきました。木のフタだと2素材のデメリットをカバー出来ると判断したためです。
水回りなので耐水性・耐朽性が極めて高い【青森ヒバ】を材質に選びました。接着材やネジも耐水用・ステンレスを使用しました。
木のデメリットである【反り】は裏面に桟で補強し最小限に抑え、傷つきやすさや鍋を置いた時に生じる焦げは免れないので、それらは経年変化という『木ならでは』の味わいとしてご承諾いただきました。
ご施主様も『とてもいい匂いがする!お洒落~』と喜んでいただけました!青森ヒバは僕の中で一番いい匂いがして一番好きです*^O^*流しのフタを作る仕事を今までで初めてでしたが、うまく出来て良かったです。

当社では量産品などの工業製品で年数が経っていくものを【経年劣化】とし、自然素材で手間暇を惜しまずに作り上げた製品で年数が経ったものを【経年変化】と考えています。劣化したものは悪くなる一方ですが、変化したものは手をかけてあげれば良い状態を保ってくれます。手をかける手間を惜しんでしまうと、変化から劣化に変わってしまうので使い手の方に手塩にかけて育てていただきたいです^ー^


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